桃ノ木家の四姉妹が好きという話

桃ノ木家の四姉妹の第1巻が先週ようやく発売されました。

長かった…

この記事にはなんでこんなに桃ノ木家の四姉妹が好きなのかとかどういう感想を持っているのかについて雑に適当に綴ろうと思います。自己満足自己満足。

 

桃ノ木家の第1話がきららフォワードに掲載されたのが2018年12月発売の2019年2月号(ややこしい)でした。巻頭カラーに現れた四姉妹のイラスト、特に一葉の表情が印象的でした。好きになれそうな作品が始まったな、という気持ちだったと思ます。

ちょっと読み進めたところであるキャラクターがフラッシュバックしました。制作P.A.ワークスのお仕事アニメ、「サクラクエスト」の主人公小春由乃です。サクラクエストに関しては芳文社KRコミックスからコミカライズ(漫画:古日向いろは 全5巻)が発売されていて、スピンオフ作品として同じくKRコミックスから「織部凛々子の業務日報」(漫画:まっくすめろん 全2巻)が発売されています。お気づきだと思いますがこのスピンオフを描かれたのが、桃ノ木家の四姉妹の作者であるまっくすめろん先生なのです。桃ノ木家の1話を読んだとき、このまっくすめろん先生が描いた由乃が想起されたんですよね。当時まだ織部凛々子の業務日報は購入していなくて、試し読みを読んで買おうとは思っていたという段階だったのでなんでそんなに唐突に結びついたのかよくわからないんですがもともとサクラクエストは好きで、この作品に影響されて今の進路の方向性を決めたところがあるのでそういう事情となんかめちゃくちゃしっくりくるまっくすめろん先生の絵柄が合わさって非常に印象的になってたのかなあと思います。まっくすめろん先生の漫画の絵柄がとても好きなんですよね…すぐに織部凛々子の業務日報も買い揃えました。桃ノ木家はこの時点では1話の勢いの良さも自分の好みに合っていてハマれそうな作品が来たなという気持ちでした。

 

2話では作中の舞台となった谷中の描写が大胆に使われ、この作品に地域性があることが示されます。この四姉妹はこの地域でここの人たちと関わりあって生活していくんだろうなぁと感じられた良い回で、3話以降の期待が非常に大きくなった回でした。ここがきっかけで桃ノ木家が俄然好きになりました。

3話で二之周りの人間関係が判明、四姉妹それぞれの人間関係の回が続くのかなということで三都の回をとても楽しみにしていた記憶があります。内弁慶の猫かぶりとか学校での立ち回りめっちゃ気になるじゃないですか。

そして4話の三都回。猫かぶりといっても見栄っ張りとかではなくただただシャイで自然にそうなっているのがかわいい…休み時間にずっと寝たふりしてるとクラスの他の女子に変な噂されないか心配だけど(偏見)…学習係なのはポイント高いですね…嫌々楽そうなのを選んだ…みたいな感じですかね…家に帰ってくつろぐ姿もかわいい…あの居間を広く映したコマ、ゆったりとした時間の流れが感じられてそれまでのテンポの良さとのギャップでめちゃくちゃ印象的なコマでした…この緩急は桃ノ木家という作品の一つの味なんですよね…また四稀に甘える三都がかわいい…家の中での数少ない癒しなんでしょうね………しかしなんだあの女は。

珠川瑞穂。三都のことが気になったからちょっかいを出して構ってもらおうとする珠川瑞穂。弱みを握ったらすぐ餌にして近づこうとする珠川瑞穂。桃ノ木家に土足で踏み込み(土足ではない)三都の心安らぐ場所に断りなく侵入する珠川瑞穂。初めて会話して1日で三都をみっちょん呼びし親友を自称する珠川瑞穂。なんなんだ…。

しかも頻繁に桃ノ木家に出入りしているようで遠慮というものを知りなさいこの子は…。

まあ次第に一緒にいるのが当たり前になってね?三都の珠川瑞穂に対する意識も変わっていくとかね?あるのかもしれないけどね?わかってるけどこいつの顔腹立つんだよな………12歳の女の子に何を言ってるんだ私は…。

 

 

閑話休題

 

 

その後1巻の山場があったり一葉が実は意外と優秀な子だと判明したりと、ただのポンコツ四姉妹というよりかは、個性を持った四姉妹が一緒に時に理不尽な日常に立ち向かうそういう物語なのかなという気持ちで読んでいます。でも一葉の就職との格闘を見ていると日常以上に人生がかかっているな…。

そして読者の方の感想で印象的だったのが色々な立場から四姉妹を魅力的に描いているという一文で、登場キャラが多く個性的な関係性が描かれる桃ノ木家でより四姉妹の四姉妹だけの関係が際立つのがこの作品のとても良いところだと思います。もちろん逆もまた然りで、珠川瑞穂だったり最新話でわちゃわちゃしていた二之、郁、瑞希の高校生組(委員長も気になる)、一葉の転職先の西ノ原さんと東坂さん(四稀に骨抜きにされてるのがかわいい)など桃ノ木家を中心に一筋縄ではいかない人間関係が形成されている/形成されていくのを見ているのが楽しいんですよね。

結局桃ノ木家の何が好きかといえば、登場する子たちそれぞれがはっきりと個性を持って、それぞれ特徴的な関係性の中でその個性が発揮されていて、しかもその関係がそれぞれ独立しているようで時に自然に交わることで有機的なつながりが生まれているのに魅力を感じているんだと思います。それが谷中という歴史と文化が蓄積する魅力溢れるまちで営まれていると考えるとほんとにもう…贅沢すぎる…最高…。

 

だらだら書き続けると際限がないのでとりあえずこのくらいにして、また時間があるときにでも書こうかな~と思います。

最後に改めまして桃ノ木家の四姉妹第1巻の発売本当におめでとうございます!連載開始から10ヵ月待った~長かった~。