桃ノ木家の四姉妹が好きという話2

 桃ノ木家の四姉妹2巻発売おめでとうございます!(遅い)この記事も2!2ですよ2。飽き性の自分がまさか続きを書くとは思いませんでした。でも書きたいと思うことが出てくるんですよね。ありがとう桃ノ木家の四姉妹。ただの乱雑な感想になってしまいましたが!

 前回の続きから書こうか2巻の内容を書こうか迷いましたが前回の記事を読んだら最後に強引にまとめてる感じでした…なので今回は2巻の内容について書くことにします。なお自分の記事を読み返すのがキツイので前回の内容を踏襲したものではありません。何のためのブログなんだ…。

※この記事はネタバレ感想記事であり書き手の主観が多分に含まれています。

 

8~10話 二之と委員長

 プロローグでみんなの力になりたいとこぼした二之。次の瞬間には妹と一番風呂を争います。そういうとこだぞ。ちょっと前まで一緒に入ってたのにな…(妄想)。二之と三都のBBQへの食いつきが良いのが好き。三都に姉としての尊厳を見せつけることを決意する二之。良い予感は全くしないですがむしろそれが二之らしくて好きです。

 場面を学校に移したかと思えば現れる異様な雰囲気と作画コストの仮面。そんなの買ってるからお小遣いがなくなるのでは??つかみが完璧なのは相手が郁だからだよ…郁のノリの良さがカオスを助長する。

 この回の印象的なシーンとして、この二人のカオスを前にした瑞希(珠川瑞希)の心情描写があります。ここは1巻の特別編で珠川瑞穂に友達をつくることの大切さを説かれた(煽られた)ところから繋がっています。(いや、珠川瑞穂の友達のつくり方クレイジー過ぎでは?一方的なストーキング&モノで釣る&即親友呼びして三都を捕まえた子に正論言われるの何?反省してください。)それでも気にしてしまったんですよね瑞希は。仲良くなってすぐにあだ名で呼ぶことは二之や郁にとっては特別なことではなくて、瑞希とは距離の取り方が違う人種なのは明らかで。二之と郁の友達判定の基準が瑞希にはわからないから自分の基準ではっきり友達と呼べる自信が欲しかったんじゃないかなと思います。そう考えると最後に郁が「やっぱりたまちゃんはツッコミよな」と言ったのも3人それぞれがどう考えてるのかが見えてくるようで面白いですね。いや二之は何も考えてないか…。この流れは結局p64の瑞希の「.…ていうか別に 一年くらいダブったって友達は友達でしょ」につながるんだと思います。たまちゃん自身が友達を友達と認められたというのは非常にハッピーなことです。なんならこの流れは10話の最後にもつながるし2巻のおまけにもつながると考えても良い。素晴らしい…。

 さてBBQが開始し唯一呼ばれたやってきたのが珠川瑞穂。さすが三都の表情をよく見ていますね。個人的に「私の目をみて言って」というセリフが破壊力がありました。私は信じていたよこのクレイジーサイコレズを…。

 

・いっぱい食べる君が好き。肉をほおばる二之はもちろん、この作品の表情の豊かさを改めて感じます。三都は玉ねぎも食べなさい。p40の食事風景も微笑ましい…。

 

 9話に入って二之と委員長は本格的に絡むことになります。桃ノ木家の隣の銭湯の番頭さん、2話の時点で挙動が怪しいな~とは思っていたんですけど委員長でしたか…色々納得がいく…。

 

・感情の起伏が激しい委員長見ていて飽きないですね…。

・勢いのあまり墓穴を掘るの好き。「掘ったわよ!私一人入るくらいに!もう入る準備できちゃったわよ!」

 

 桃ノ木家にやってきた委員長が三都と気が合う感じがあるのもとても好きです。入院中一人でマンガを読んでいたのだろうか…。三都らしからぬ初動好感度に対して距離の取り方は三都っぽいというか、これが三都なんだなあと思ってしまいます。ほほえま~。

 

・委員長の「桃ノ木さん寝た?」からの「枕投げする?」はさすが二之。修学旅行で恋バナが始まらない。

 

 黒歴史に唸る委員長が二之のモノマネに笑わせられるシーン。委員長は過去の失敗を引きずって自分を取り繕うようになってしまったと捉えられます。そう考えると、二之の今を生きるスタンス(?)とは正反対に見えますね。二之のモノマネで吹き飛ばされてしまった羞恥心、翌朝イメチェンをしたのもこの二之のインパクトのおかげなんだと思います。多分今後も黒歴史に唸るだろうけど、そのたびに二之に元気をもらってほしいですね…。楽しい高校生活を送ってほしい…。

 そして二之についてです。8話ではお姉ちゃんとしてみんなの役に立ちたいと思いつつも空回りしていた二之が委員長との関係の中で、二之が誰かにいい影響を与えることができる、なんなら空回りの原因である二之の性格が誰かの力になれるということが証明されたという、二之自身が肯定されたお話だったんですよね。やっぱり二之はそのままが一番いいですね。

 

11話 私は二人の笑顔で十分だから

 11話は登場人物が多い回でした。一葉がエアコン最近設置しましたって言ってますね…14話でリモコン壊されてましたけど…。

 

・キメラネコ海洋シリーズに目を輝かせる三都、めちゃくちゃかわいい。小動物感のある動きがかわいい。愛護法で保護されるべき。

・珠川瑞穂来襲。しかしながらこの回は珠川瑞穂の運命力によって三都と瑞希が喜んだのでよくやったと言うべきか…。最近珠川瑞穂を見ないのでちょっと珠川瑞穂ロス。見てて飽きない子だなぁほんとに。

・西ノ原さん曰く天の時は地の利に如かず地の利は人の和に如かず。孟子の引用で原文は天時不如地利。地利不如人和。天の好機も地の利には及ばず、地の利も人と人の団結にはかなわないといった意味です。天と地と和が揃って行動することで成功を収められるが、3つ揃わないときは人の和をしっかり築くことが大切だということらしいですこの作品にピッタリな言葉かもしれないですね。

・甚平さん頼りになる…頼りに…頑張ってください…。

 

12・13話 四稀の授業参観

 後編はいよいよ四稀周りの話です。ずっと楽しみにしていた回です。

 

・保護者として授業参観に張り切る一葉。めちゃくちゃにフラグが立っています。まあよく考えれば都市部で小学校に電車では行かないだろうっていうのは当然な話ですが…。

・四稀が転校したと聞いてポカーンとする一葉。コマの使い方が大胆で良いですね。これぞ桃ノ木家の四姉妹。ついつい笑ってしまいましたが、12話を読み終わってから笑ったことを申し訳なく思ってしまいました。

・マリアちゃんとフリップさんの登場!キャラが濃い!!!門脇姓ということで門脇郁との関連も気になるところ。郁の方はバイト漬けだったのでその理由も気になりますね。

・千束ちゃんの好物がオムライスらしいので今度から千束ちゃんの好物ですって自己紹介します。どうも、門脇千束ちゃんの好物です。

・千束ちゃんの温かさを感じ取った四稀、相手を肯定的に捉えられていてすごいですね…。心が広いというか…姉たちのおかげで耐性がついているのかもしれない…。

・学校に到着した一葉。身も心も疲れていると身に覚えがある言葉が余計に刺さることってありますよね…。自己嫌悪に陥るのもわかる…四稀が身の回りのことを自分でできちゃうから仕方ない気もするけど…。

 

 千束ちゃんについてフリップさんが四稀に嘘をつく理由を話すシーン。四稀は千束ちゃんの優しさを感じていて、千束ちゃんの嘘にその気持ちが表れていることにしっかり気づいたんですね。だから千束ちゃんを信頼できるし千束ちゃんとフリップさんの関係も信頼できるんじゃないかと思います。ここまで相手を理解しようとできるのは見習わなくては…。一方一葉は保身のための嘘に良心が耐え切れなかったのか感情が決壊してしまいました。こういう展開に弱いんだ…。読むたびにもらい泣きしてしまう。それに対して四稀が「一葉お姉ちゃんは変わっちゃ…だめーーーー!」と感情的に返すのが四稀の意外な一面が見れたという意味で嬉しかったです。

 

・四稀の作文の内容で登場人物紹介が書けるのでは?良い面悪い面ひっくるめて人を愛せる四稀は本当にすごい子だし桃ノ木家にこの子が育ってよかったなと思います。

・一葉が大人といっても二十歳ですからね…でも保護者にならなきゃと思い込んで自分のハードルを無意識に上げてしまったのはその通りだなと思います。不憫な子…。

 

 四稀にとっては保護者とか姉とかっていう立場の括りにこだわる必要なんてなくて、一葉たちに彼女たちらしく一緒にいてほしいと思っているんだと思います。授業参観に来る一葉は保護者としての自分を意識していましたけど四稀にとってはいつもの一葉でよかったんですね。

 ダメダメだけど一緒にいて楽しい…四稀がダメ男につかまらないかだけが心配です。

 

・フリップさんの「お嬢様と一緒ですね」ということは千束ちゃんもララちゃんについて作文を書いたということでしょうか…?尊いとはこのことなんだなぁ。この二人の今後も見守りたかったですね…。

 

14話 身の丈に合った生き方でいこ

 前の話までの反動があってか14話はこの子あほの子だ!!と笑いながら読んでいました。二之さんあなたのことですよ。

 

・二之と三都が四稀の作文を部屋の外でそろって聞いてる光景がシュールで好き。泣けてしまう。

・二之に連れまわされる三都、姉妹だとこの距離感なんだよな…。この回も三都の挙動がかわいい。

・詐欺おばちゃん登場で話に乗せられる二之、おばちゃんの話術もさることながら二之の単純さが出ていて面白いです。勉強面倒くさいけど周りを出し抜きたいわかる。

 

 この回で最も惹かれたのが二之の後に話を振られた三都が誰でも簡単に漫画家になれる商材に興味があるか聞かれたコマなんですが………完全に興味がある振る舞いでしたよね…。三都はいつも好きなこと以外興味なしというスタンスで、将来なりたいものとか全然考えていないイメージでしたが…簡単に漫画家になれる、という誘惑を魅力的に感じるんですねこの子は…。なかなか捻くれた考え方をしている三都の、純粋な気持ちが垣間見れた非常に貴重なコマだと思います。本当にこの表情が最高で…。最後には夢から覚めたみたいに「身の丈に合った生き方でいこ」と締めくくるのは、三都らしいというか、桃ノ木家らしいように思います。でもちょっと将来漫画家になった三都と担当編集になった珠川瑞穂とか見てみたくないですか…?二次創作のネタができましたありがとうございます。

 

・甚平さんのおかげで詐欺が発覚。甚平さんやっぱり頼りになりますね!

 

 

2巻おまけ

 おまけと称して4pの描き下ろし漫画を入れるの豪華だなと思ったんですがこれ店舗特典用に描かれたもののような気が…。店舗特典が少なすぎるのでもっとください(強欲)。

 このおまけのおかげで思いもよらず高校生組が掘り下げられました。郁は桃ノ木家でもタンス漁ってそうだし、なんなら5話の三都に対する反応から三都の下着も確認してそうですね…。思わぬところに伏兵がいましたよ珠川瑞穂さん?

 瑞希が台所を使う気満々で用意してきたのは意外でした…意外だったけどこの遠慮のなさ…珠川家の血筋…?という感じで腑に落ちてしまいました…。なんとまあ…。

 

 

 

 以上が2巻範囲の感想です。だいぶ乱雑に書いたので後々まとめ直すかもしれませんが、書きたいことは書けたかなという感じです。これを書いてる間にまっくすめろん先生から3巻が最終巻になると予告がされてしまいましたが、それについては以前からなんとなく覚悟をしていたので、致命傷で済みましたありがとうございます(混乱)。昨今は尖った作品が求められているような印象で、自分が好きな桃ノ木家の四姉妹やAチャンネルのような題材やコンセプトが薄い作品は今では難しいところがあるのかなと思います。(この話はここでは深堀りしませんが…)ただとりあえず最終巻発売まではまだ半年近くあるので、その間余すことなく桃ノ木家の四姉妹を楽しみたい所存です。1・2巻の間にはまだまだ伏線が残っていますし、これからの内容がとにかく楽しみです。

 緊急事態宣言等が落ち着いたらまた谷中にも行きたい…。そして3巻発売の時期に忙殺されていないことを願います……。(多分忙しい。)

 

参考

1)中国の故事成語から学ぶ心理学 https://newstyle.link/category25/